
如意輪観音像庚申塔(練馬区旭町 仲台寺)
久しぶりに庚申塔を見にでかけました。
今回はとても珍しい庚申塔があるというので出かけてきましたが、それは練馬区旭町1-20の仲台寺にの門を入ったすぐのところにあります。
これまで見てきた庚申塔は、その多くが青面金剛神像のものでしたが、ここの庚申塔は如意輪観音像の庚申塔です。

光背型の塔形で高さは身長より高く、かなり大きい庚申塔です。でも、正面の像は片膝ついた如意輪観音像です。

如意輪観音像といえば、秘仏であって彩色のかなり残っている観心寺如意輪観音像が有名ですが、石像で見たのは初めてです。

一番下には三猿が配置されています。
また、その上の台座の所にはこの像の建立に関連したと思われる巣鴨村の人々の名前が刻まれています。

仲台寺は昭和36(1961)年に今の場所に立てられたようで、もともとは称念上人が田端(西ヶ原)に天文年間(16世紀前半)に創建したものを小学校の校地として寺地を提供したことで移動してきたようです。つまり地元の庚申塔ではなくて、田端の地域のものが移ってきたもののようです。

如意輪観音像の向かって左側には「寛文八年戊申十月五日」の文字が見えますので、1668(寛文 8)年と比較的古い庚申塔であることが分かります。

向かって右側の文字は「奉」の時以外はちょっと読めにくくなっています。
文字が見えにくくなってはいますが、古い割には保存状態の比較的良い庚申塔だと思います。
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