
音羽の富士塚(文京区護国寺)
こんなところに富士塚があるのかという一例として、文京区護国寺にある「音羽富士」と呼ばれる富士塚を見てきました。
護国寺は歴史の授業でも説明を聞いたことがあると思いますが、5代将軍徳川綱吉公が1681(天和元)年、生母桂昌院の発願によって建立した真言宗豊山派の寺院です。東京メトロの有楽町線に護国寺駅がありますが、その真上にあります。
仁王門をくぐり、正面に階段の先に不老門が見えるところに来ると、その左手に鳥居が見えます。写真の左手奥が不老門、右手に鳥居があります。

この鳥居の前に行くと、「富士道」と書かれた石碑があり、その先に石橋、そしてその奥に鳥居があります。

この鳥居の裏を見ると「大正十五年八月建立」の文字が見えます。鳥居だけで86年も経っているのですが、そこまで古い感じはしませんでした。

鳥居をくぐった先に「一合目」の石碑があります。ここから先は螺旋階段状に登山道が続き、その横には多くの記念碑が建てられています。

石碑の中には裏に「文化十四年五月」という文字が刻まれているものもあり、この場所に移される前の1817(文化14)年に最初に築造されたときのものもあることが分かります。
中程からは、頂上に向かって溶岩で作られた登山道があります。でも、横にちゃんと石で段が作られているので、登るのは苦労しません。ただ、夏に行ったので蚊が沢山いたのが大変でしたが(笑)

頂上には畳一枚程度のスペースがあり、その奥に「富士浅間神社」の祠と碑が建てられています。この2つはかなり新しいものなので、昭和64年の修築の際のものでしょうか。

頂上から下を見下ろすと、かなりの勾配になっていて、昔はかなり見晴らしが良かったと思われます。高さは6~7m程度でらせん状にのぼれば登山の気分が味わえそうです。

こんな都会の中に富士塚があるとは思われていないと思うのですが、行ってみるには便利なところなので、気になる方はぜひ。
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