
宝篋印塔型の庚申塔(新宿区上落合1-29)
上落合富士のある月見岡八幡神社には珍しい庚申塔がありました。


角度の都合で正面から撮ることができず、非常に見にくいのですが、確かに仏塔型の庚申塔です。

上に相輪と呼ばれる部分があります。かなり長いもののようです。

下に塔身があり、梵字が刻まれているようです。その下には返花座らしきものがあり、その下の基礎部分に文字が刻まれているのですが、よく読めません。
昭和60年に新宿区指定有形民俗文化財に指定されたそうで、基礎部の造塔銘には、「正保四年」の文字が刻まれているそうです。1647(正保 4)年ということなので、江戸時代の初期のものですが、この形は初めて見たのでなかなか趣深いですね。今度は近づいて下の文字も全部見えると良いのですが…。
ちなみに、この裏手の小道の奥にこんな石像も見つけました。

風化なのか壊れたのかは分かりませんが、裸足で左手で与願印を示しているところをみると、釈迦如来のようにも思われます。「寛文十二 壬子」の文字が見えますので、1672(寛文12)年ですから、先ほどの庚申塔よりは25年ほど後ですが、江戸時代初期のものという点では近いものですね。ただ、この辺のものは移されたものが多いということなので、関連性は分かりませんが…。
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