
青面金剛神像庚申塔(練馬区石神井町7-4)
西武池袋線の石神井駅近くの富士街道には一里塚とともに庚申塔がありましたが、そこからわずかに富士街道を南に下った地蔵堂にも庚申塔がありました。

正面にはかなり背の高い延命地蔵が祀られています。

その向かって左側に地蔵堂があります。

2基の石仏がありますが、向かって左側が青面金剛神像庚申塔です。

生活感漂う感じで、袋やゴミ箱があってどけようか悩んだのですが、勝手にものを動かすのはまずいので触れずに撮りました。

上部に日月がかかげられた、六臂青面金剛神像が刻まれています。合掌している手以外には、右手上には鉾でしょうか。ただ、刃先が曲がっているので槍か戈にも見えます。また左手上にはずいぶんと鮮やかな宝輪、右手下に矢、左手下に弓を持っています。また、邪鬼を踏みつけています。

邪鬼の下部には三猿がちゃんと配置されています。

向かって右側には「武列豊嶋郡中武蔵下石神井村」と刻まれています。

向かって左側には「元禄十一戊?年 十一月吉日」と刻まれているようです。1698(元禄11)年と江戸時代前期から中期にかけてのもののようです。300年以上経っている割には彫りがしっかりしており、保存が良いと思います。
また、この庚申塔の斜め前にはこんな石塔がありました。

「奉納 青面金剛御寶所」「寛政十戊午年」「十一月吉祥日」と読めます。これは1798(寛政10)と庚申塔より百年経って建てられたもののようです。

向かって右側の側面には「武州豊嶋郡下石神井村」と刻まれているので、同じ地域のものですから、何らかの関係があるものと思われます。
こんな近くに庚申塔が続いてあるなんてすごいと思いますが、ここは富士街道ですから、昔はこうやって街道沿いにあったのでしょう。
今回は雨に降られて途中で断念しましたが、もっとこの辺を探索してみると面白いかも知れません。
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