
青面金剛像庚申塔(練馬区春日町2丁目)
久しぶりに庚申塔の紹介です。今回は練馬区春日2丁目18の田柄通り沿いにある青面金剛像の庚申塔です。
この庚申塔は、田柄通りの「練馬東中北」の標示がある信号の西側にある理髪店の脇に立っています。今日は造花の花が生けてありましたが、いつも綺麗にされているように思います。

左手に鉄柱が立てられていますが、たぶんぶつけられて一部破損したために、対策としてつけられているようです。上部の傘の部分がかなり破損していますし、青面金剛像がだいぶすれてしまっていますが、文字はどうにか読めますし、比較的残っている庚申塔だと思います。
6手の青面金剛像で、右手の三叉戟と左手の宝輪は何となく分かりますが、下の弓矢についてはよく分からない状態です。

下部には、三猿があります。左から見ざる聞かざる言わざるになっているのがはっきり分かります。

三猿と青面金剛像の間に文字が刻まれています。左側は「中田柄村」ですね。真ん中は「施主 吉田」までははっきり読めますが、下の方は良く分かりません。調べたところでは「吉田安右エ門」という人がこの辺りの地主さんだったようです。右側は分かりにくくなっていますが、真ん中の文字と共通部分があるので「施主 拾人」と読めます。

向かって左側の側面にも絵が彫られているのは珍しいのではないでしょうか。ここにも文字が刻まれています。
文字は、「奉造立庚申像一基」と上にあり、下は右から「二世安楽祈依」「元禄九丙子天」「十二月十四日」となっています。1696年のもので比較的古い時期のものであることが分かりますね。

ここにも反対側と対称になるような彫りになっています。なかなか面白いのではないでしょうか。
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2014年1月1日にこの庚申塔の前を通ったら、ちゃんと松飾りがしてあり、おせちが飾られていました。この地域の人の思いが感じられて嬉しくなりました。

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1月1日にこの庚申塔の前を通ったら、ちゃんと松飾りがしてあり、おせちが飾られていました。この地域の人の思いが感じられて嬉しくなりました。(記事を更新しました)