
道標を兼ねた庚申塔(練馬区錦2-23)
環八(旧富士街道)と川越街道の交差点にほど近いところに、文字を赤く塗った庚申塔があります。

文字だけの庚申塔は他にもありますが、これだけの大きさで、かつ文字が赤いのは初めて見ました。高さは私の身長よりわずかに小さいくらいですから、160cm半ばというところでしょうか。

この庚申塔の横には「ふじ大山道」の説明札が立っています。環八は旧富士街道ですが、神奈川県の大山につながる道でもあったようで大山街道とも呼ばれていたそうです。

なので、右側の側面には、「右 ふじ大山道」と記されており、道標の要素を持っていたことが分かります。

さらに左側には「文政四辛巳年四月…」「武刕豊嶋郡下練馬驛上宿」「庚申待講中」の文字が見えます。この地域の上宿のもので1821(文政 4)年のものと、比較的新しいものであることが分かります。
きっと、大山や富士への信仰や庚申講など、当時の人々が共通の行事を通じて団結していたんだろうと思います。
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