
椿山荘の庚申塔
今日は椿山荘にランチに出かけたのですが、この椿山荘の庭園には庚申塔があるというので、じっくり見てきました。
椿山荘の庭園で池よりも建物側の斜面に庚申塔はあります。

この庚申塔は彫りがしっかりしていて、青面金剛像だとすぐるに分かるのですが、珍しく三面六臂のものです。青面金剛像は三目一面のものが多く、額の部分は少しこすれた感じになっているので分かりにくいのですが、たぶん仏眼はないと思います。興福寺の阿修羅像のような感じなのでしょう。
手に持っているものは法輪、戟、弓、矢、縄、そして蛇?のようです。蛇や龍のようなものがまとわりついているものがあるのは聞いたことがありましたが、蛇を直接持っているものは初めて見ました。

そして下部を見てみると、多くは邪鬼を踏みつけているものがみられますが、邪鬼かどうか不明です。足の指まではっきり彫りがわかるので、たぶん邪鬼ではないのでしょう。
また、さらに鶏が2羽ですが、多くは上部にみられます。さらに猿は「見ざる言わざる聞かざる」の三猿が多かったのに、これは一つだけです。細かいところで、これまで見てきた練馬区などのものと異なっていて興味深いです。
この庚申塔の横には次のような立て札がありました。

この庚申塔は寛文年間と比較的古い時期のもので、もともとこの辺にあったものであることが記されてます。椿山荘が久留里藩下屋敷跡で、山県有朋の庭園であったのでそのまま残されたのでしょうか?

確かに碑の左下に「寛文九(1669)年四月」の文字が見られるので17世紀のもののようです。そしてこんなに露地にあるのにそれほど風化が激しくないのには驚かされます。
庚申塔は地域によって差があると聞いていたので、さまざまな地域のものに触れてみたいものです。
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