
青面金剛像庚申塔(板橋区赤塚1-9)
下赤塚駅の北側にある交番近くに青面金剛像庚申塔があるので見てきました。

この庚申塔は下の方の風化がかなり激しく、青面金剛像そのものの顔立ちも分かりませんが、文字の部分は比較的よく残っている高さ約1mほどの庚申塔です。
上部に月日が左右に一対、六臂の青面金剛像で、上の右手に三叉戟、下の右手に矢、上の左手に法輪のようなもの、下の左手に弓を持っているようです。このようなパターンの庚申塔は練馬区高松でも見かけました。でも、宝輪とかは柄までしっかり区別できる保存状態の良いものです。

青面金剛像は邪鬼を踏みつけているのですが、邪鬼がただの塊にしか見えませんね。また、三猿もその下にありますが、真ん中の猿が聞かざるであろうことくらいが想像できるほどで、だいぶ風化が激しいですね。
向かって左側の上には「寶暦四 甲戌 歳」右側上には「十二月吉祥」と記されており、西暦で言えば1754(宝暦 4)年、郡上一揆のあった頃のもののようです。


また、向かって右下には「講中二十三」とあり、庚申講のメンバーの人数でしょうか。

左下には「願主 中田七右衛(門)」と記されています。
ネットでこの庚申塔を調べたら、「坂道散歩」というサイトに次のように載っていました。
道路整理と舗装工事の際に近くの不動さまの境内に移したところ、七右エ門さんが子孫の夢枕に立ち、元の場所に戻してくれと告げたので、元のように交番前の辻の道端に移したという。
『いたばしの昔話』の「夢枕に立った庚申さま」より。
なるほど、こんな交通の多いところになぜあるのかと思いましたが、こういういわれがあったんですね。
赤塚から成増にかけては庚申塔が多いと聞くので、これから探してみたいと思います。
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