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20141/7

聖観音庚申塔(文京区大塚4-49)

先日成増の聖観音庚申塔を見てみましたが、東京には30程度しかないそうです。その1つが大塚公園にあるというので見てきました。

この公園は病院に隣接するこの地が崖と窪地で利用しにくかったことから、1928年に欧米風の公園としてつくられたものだそうです。そして、この公園がラジオ体操発祥の地とされているそうです。数度来たことがありましたが、そんなにすごいものとは知りませんでした。さらに、1945(昭和20)年の戦火で大塚辻町(大塚5-9周辺)にあった庚申塔がここに移設されたそうです。そられが崖上の地に「子育開運 大塚地蔵尊」としてまとめられています。

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この写っている中の左側の大きな石仏が聖観音庚申塔です。

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成増のものとは違ってかなりはっきりと残っているので、これを見れば成増のものが聖観音庚申塔であることが分かる気がします。

一面二臂で右手を下におろし、右手には蓮華を持っています。衣を纏い、頭上に化仏らしきものが見えます。典型的な聖観音像なのかも知れません。

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上部に文字が刻まれていますが、真ん中には「奉造立庚申供養二世安楽成」とあり、庚申塔として建てられたことが分かります。ただ、ここにある石仏は「二世安楽」という文字がみられ、豊作や子供たち世代に対して祈念したものであることがうかがえます。右側には「延宝六 戊午 年」左側には「八月大吉日」と記されており、1678(延宝 6)年と比較的古い時期の庚申塔であることがわかります。

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向かって左下の所には施主と思われる人々の名前が刻まれています。

さらに、この2つ右側には地蔵菩薩像の庚申塔もあります。

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剃髪した声聞・比丘形で、袈裟をつけ、左手には白くなっていますが如意宝珠、右手には錫杖を持っている地蔵菩薩(お地蔵さん)です。

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下には三猿が配置されています。

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上部が一部欠けていますが、

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真ん中には「石佛一尊二世為□□禮」という文字が見えます。欠字になっているところは読めませんね。右側には「庚申供養成就」の文字が見え、三猿とあわせてやはり庚申塔であることが分かります。左側には「寛文五記□年」という文字が見えます。1665(寛文 5)年と先ほどのよりもさらに古いもののようです。下には施主の名前が彫ってあるのは同じですね。

このような単なるお地蔵さんの石仏のようにみえるけれど庚申塔というのもあることを知りました。いろんなタイプがあるんですね。

 

 

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