
谷原の庚申塔 (練馬区富士見台4-36)
西武池袋線の練馬高野台駅近くの「谷原の庚申塔」を見てきました。

横には説明版が立てられていました。これは練馬区の登録有形民俗文化財のようです。

説明版にもありますが、笠付きで頂部をもった角柱型の青面金剛神像の庚申塔です。頂部は蓮華のつぼみを模した珠になっているとのことです。

写真が少し斜めになってしまいましたが、正面は六臂の青面金剛神立像の庚申塔です。
立像の上には瑞雲と日月があり、真ん中にあるのが説明版にもある梵字のようです。足下両側には二鶏、そして岩座の上の邪鬼を踏みつけています。最初は三猿がないのかと思っていましたが、よくみると邪鬼の下に三猿らしきものが横向きで刻まれています。
青面金剛神像は、頭部に蛇がまきついたものをかかげているようです。六臂は正面で合掌している以外は、右手側は上に短剣(金剛厥のようにも見えます)、下に矢、左手側の上は宝輪、下に弓を持っています。

立像の右側には「奉造立青面金剛現当二世祈所」と刻まれています。

立像の左側には「宝永六 己丑 年」「十月吉祥日」とあり、宝永 6(1709)年と江戸中期のものであることが分かります。下の方には「願主」「観照院」の文字が見えます。これが説明版にある願主のことですね。

この庚申塔は、非常に珍しく角柱の右側面には地蔵菩薩立像があります。

そして、その横には「武刕豊嶋郡谷原村」と刻まれています。この地域のものですね。

反対の左側面にも、文字と立像が。文字は「庚申講結衆二十二人」と刻まれています。

左側面はよく見えないのですが、カメラを差し出して撮ってみたら、しっかりと顔の表情が残っている阿弥陀如来立像です。
側面に別の立像があるのは、願主の意向なのかも知れませんが、珍しいタイプだと思います。。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。